自虐主義

欠陥だらけのF35を数兆円掛けて整備するのだけれども、AIに関する研究資金は1200億円程度だ。中国に至っては160兆円という研究費を投じてくる。その分野の研究資金だけで、日本のGDPを遥かに超える。これが現実である。政治家もマスコミも「日本の研究者はさぼっている」と学者を糾弾するが、情報も提供しない、お金も提供しない、閉鎖脳で新しい挑戦を認めないのに、あたかも人がさぼっているみたいなものには飛びついていびり倒す。既に半世紀以上生きているわけだが、生まれた時から変わらない。所謂『普通』がここにある。

戦後、自虐主義が日本を席巻し、ありもしない犯罪を自らでっち上げ謝罪して喜ぶ風潮が、今の日本を蝕み続けているわけだ。金融庁の2000万円が不足するよという当たり前の流れに対しても、覚悟を決めない。ただ、ここに、人間の『普通』が前提になっていないことに気を付けないといけない。死ぬ時期が分からないという事だ。突然やってくるのだ。未来への貯蓄よりも今の努力を活用する社会に何故方向転換できないのか?

必死に頑張ったらその分、次の年度に頑張る仕組みが大きくなる。日本を除く多くの先進国がシフトしている当たり前が、この国では何故か普通にならない。貯蓄では無い。今の勢いを更に伸ばすというだけのことだ。貨幣価値が全く異なる過去の社会に対して、下がり切った貨幣価値で返還しようとし続けると、どんなに消費税を上げていっても借金は減額の方向に行かない。

第一次ベビーブーム世代の皆様が、現在の日本の主戦力でいらっしゃるのは間違いない。年齢的にはリタイアをされていらっしゃいますが、その元気感たるや、たじたじである。GHQがドル円相場を固定して、1ドル=360円で全てが始まったわけだ。この感覚が今も全てを支配している感がある。今、仮に1ドル120円程度とすると、3倍の価値向上だ。昔、1万円を当時の方々に年金として支払ったのだから、今はその3倍、獲得できるわけだと政治家の皆さんが動いているとしか思えない。こんな『普通』をいつまでも続けられるはずは無かろう。国が破綻するのは当然のことだ。