夢一夜

丁度、この頃である。何故か、同じ、そう、全く同じ夢を見る。どれくらい同じかと言えば、はっきり「誰がどこから何を言ったか、そして受け答える側が、きっちり判断出来、会話が出来る程に、同じ夢だ。同じというか、それこそ、本当に同じ夢なのである。

それは、これから進む側に地獄があって、そこに入るかどうか、判断のゲートの出来事である。小生の亡くなった、そして、それは生まれる前であったから、会ったことは無く、本来であれば誰かは判らない筈であるが、それは長兄であることは間違いない。

地獄の門で裁きを待っていると、その方が「こちらに並べ」と言う。あっ、今年もその列だと思った時には、その方の指示に従って、その年々の列に並ぶ。すると鬼が小生をつまみ、天に放り投げ目が覚める。

もしもそうでは無い列に並んだとするとどうなるのやら。それは全く分からないが、ある日時まで、きちっと毎年、同じ日に見てきた夢?である。ところが最近、見なくなった。突然、癌だの、失明だのと医者が喚く。成る程、天命には逆らえないということだな。逆らわないが、もう一度、あの夢を見させて下さるのであれば申し上げたい。有難うございますと。