農林水産省が食料自給率を公開している。お上のホームページなんだから本当なのだろうと信じるしかない。所謂客観データであると信じるべきであろう。戯言とは大違いだ。それによると、昨年度のそれは、天候不順で小麦と大豆の国内生産量が減少し、カロリーベースで37%となっている。1人1日当たり国産供給熱量(912kcal)/1人1日当たり供給熱量(2,443kcal)=37%ということだ。
一人が一日辺りで2443kcal分働いていることになるそうだという定量的な数値で割り出されているところも面白いなと感じる次第。椅子に座って会議に出て、それだけの生産をさせて頂いているかは疑問だが、国民としてはそれだけ活動しないといけませんよと言われているようでやや辛い。まぁ、それはほったらかしておくとして、明確な数値が出されている中において、米不足で急遽輸入して補った年並みの食料自給率なのである。
日本の国は戦闘機などは喜んで購入しているわけだが、国民を本当に救ってくれるのは食料である。サンマも不漁が続いているようだが、食料自給率は低いけど、諸外国から買えれば良いと思っているのでしょうね。農業産品輸出が盛んな国々が、温暖化の影響を受けて不作が続くようになっても、快く他国へ輸出してくれると安心しきっているところが恐ろしい。
身の回りでリタイアされたかた、あるいは、若くして農業に従事される方が増えてきている。株式会社的農業従事と、未耕農地を借りて趣味の延長で作物を生産されていらっしゃる方々であるが、郊外を自動車で走っていると、農地がどんどん宅地化していく様に背筋が寒くなる。食料自給率向上という政策を掲げる政治団体も居ないこの国に、本当に未来はあるのだろうか。