人災

これまた人災だなと感じたものに、大雨による洪水に工場の重油が混じって農作物を全滅させたという事件がある。九州地域はここ数年来、度重なる豪雨に見舞われ甚大な水害に遭っている。手塩にかけた作物が自然の猛威によって全滅することの悲しさは、その当事者に対しておこがましくて何も言えない。ただただその生産物の恵みを受けている国民の一人として残念ですと思うしかない。

単に真水が大地に覆いかぶさったというだけの事ではない。工場から重油が洪水に乗って流れ出し、大地の生命を奪ったのだ。これが人災で無くしてなんであろうか。これまた省庁得意の規制は無かったのかと、嫌いな規制に対して憤懣やるかたないのである。一年の実りを得る間近であっただけに無念さは言いようがない。

大地のバクテリアが重油を食べてしまうまでにしばらくは掛かるだろうから、次の作付けが何時できるか、その土地が食物を栽培するのにどれだけの時間を要するのかわからないが、バイオテクノロジー研究者の出番であろう。様々な知識で国難を乗り切って行くことこそ、今の日本に求められるところだ。是非、そのような挑戦に補正予算を組んで欲しいと願うのだが、新聞を飾るのは戦闘機の価格のみである。

お盆の最中、台風10号が中国地域を縦断したわけだが、台風がじゃんじゃんやってくるのはこれからである。台風シーズンとかそんなことお構いなく、豪雨災害が頻発している。なんでもインド洋からの熱気が日本までやってきているらしい。その昔に習った気候風土を、もう一度、学び直さねばならぬと、科学技術のみならず、地球環境においても最新知識が欲しいなと感じる、豪雨災害であります。