漱石週間

万葉集程では無いけれど、長く読み継がれている漱石の著作。未だにその研究成果が新規に生み出される程に、正に、文豪だなと思うのです。ずっと読み続けている漱石の著作の数々でありますが、ちょこっとそのお付き合いぶりをご紹介。何も、夏休みの読書感想文を書こうなんて高尚なことでは無く、単に趣味について戯言をば。

恐らく、多くの日本人が、吾輩は猫であるというフレーズと漱石を繋いでいらっしゃるのではないでしょうか。小生の母方の祖母が骨折で療養中に、夏休みにお見舞いに盆地に出掛けていたのですが、その時、文庫本で入手して、その大作ぶりに驚いたのが、小学校6年生の夏ですな。小学生にはとてつもない大作で、読むのに四苦八苦。そもそも江戸から明治の風景が描かれているわけですから、背景が見えないわけですよ。

だから、恐らく、つまみ食い的読み方だったのではないかと思うのです。餅にかじりついて、鼻の穴を三角にしたくらいの理解だったと思います。再び読んだ記憶があるのが、中学2年生ですな。この時はしっかりと、辞書を片手に読み抜いたことを覚えておりますよ。覚えているくらいに大変な経験だったという事でしょうね。こんな読み方だと、やっぱりつまらないわけです。その後、数回は読んでいますが、全集を入手して、著作を大略読み切ってなお、新規の気付きを与えて頂けます。

吾輩は猫であるを最初に知ったのは、小学生になったかならないか位の時だったのは間違いないです。飼い猫と結びつけていたので記憶にあるのですが、勿論、読んだわけではありません。耳から入ってきた文学ということですな。今でも書斎の一等地を占める漱石の書籍と、研究成果でありますが、これがこの後、何処まで増えていくのやらと、つい、先日も新たな書籍を入手して読みふけり始めているところです。