水素燃料電池自動車が推奨されるのは、単に原理的に水素と酸素の結合時に電気を取り出せるというだけでは無い。実際のところは、飲めるレベルの水だけが排出されているのかどうかは分からないが、粉塵や窒素酸化物、硫黄酸化物が出てこないという点において、生活空間の空気汚染速度を減少させる効果があるのは事実である。
勿論、タイヤがアスファルト道路とこすれ合い、そこから粉塵が出るのは間違いないが、これは通常の自動車も同様であるから、水素自動車の否定主要因とはなり得ない。となると、700万円というコストをどう下げていくかが課題であるが、世界中で一斉に「水素燃料電池自動車しか走れません」と政治的に決断をするかしないかだけの問題だ。
地球温暖化は極めて複雑な要因で発生している。内燃機関を禁止すれば直ちに無くなるかと言えばそうでは無い。エネルギー収支、エントロピー変化を真面目に考え計算していかないといけない。地球平均気温が上がっていると評価されているが、具体的にもっと暑かった時代だってあったのだ。その反対に、赤道直下まで氷に覆われた時代だってあったのだ。人類が経験したことの無い暑さだなどと言ってはいるが、それは正確な温度記録が無いというだけである。
家庭用エネファームというものがあるが、NEDOが後押しをして、都市ガスから水素を単離させ、熱と電力を取り出す道具だが、当初は手の出ない価格であったが、普及伴って、頑張れば購入できるレベルにまで価格は下がってきた。本気でやるかどうかなのである。それは政府の問題ではなく、一般民間人の思考の問題である。安く手に入るが地球を汚しまくる機器を使うか、背伸びしないと買えないけれど、綺麗な空気の地球であって欲しいと願えるかである。地球温暖化の問題は、小生は空気の汚染抑止の問題だと思っている。空気清浄機など本来は要らない道具だ。そう思う。