人災と災害

鶴舞大に面接で呼ばれた時に仕切っていたのが「大門」先生でしたな。すげぇでかい声で「箱根を超えてきて恥ずかしく無いのか?」と聞かれたのをはっきりと覚えています。関東に居ると箱根は確かに一つの壁で、関西との境界線みたいに思えるのです。あれを超えると別の国みたいな。元々、名古屋以北が関東であって、天皇が住む都より遥か東の地が関東なのだから、箱根を超えたってどうってことは無い。今ではトンネルで気が付いたら抜けているしね。

その昔は、箱根は温泉地で、ちょっと物価の高いぼったくりエリアくらいのものと思ってはいましたが、富士山を間近に見える景勝地だなとは感じていました。その山に登るには登山鉄道がお気楽で、気が付くとケーブルカーに接続し、ぐんぐん高度を稼いでくれる。走って登ってしまう人達は凄いが、観光用と言っても良い車窓は心底楽しめる。雰囲気も良い。

それが台風19号で線路が流され、現在、運休中。冬は凍ってしまう山中だから、急ぎの復旧を応援したいが、お正月の駅伝までに間に合うのか?箱根に限らず、日本各地で毎年寸断される鉄路のニュースに出会う度に、首をかしげたくなっている自分に気が付く。日本の国土ってこんなにも災害に弱かったのかって?

コストを考えると頑丈すぎるものはできませんよということはあっても仕方が無いのかもしれない。昨日の「しなの号停車事件」もそうだが、安全サイドに振って待機するということもありだろう。人が作ったものはいつかは必ず壊れるということも事実だろう。ただ、なんだか弱すぎないかなぁと思うのです。自然には勝てない。その通りだ。でも信玄堤は未だに健在。構造物が老朽化してねぇなんて政治家の一言はそれこそ「たわごと」である。箱根は地震も大雨もある。復旧は十分に考えて行って頂きたい。付け焼刃で直ぐに崩壊と言う記事は見たくない。