働き方逆改革

一週間と言っても月曜日から金曜日という5日間なのだが、随分と長く感じる。長く感じるのは月曜日にあったことを思い出すと、それが遥か彼方に起った事と認識されるからであって、毎日毎日はあっという間に過ぎ去っているのだ。それが、次の1日というフィルタを通すと、遠い過去の経験になってしまっている。毎日、発生する出来事が、べらぼうに重くなっているからなのだろうけれど、これが土日になると、毎日があっという間ではあるが、昨日の事は確かに昨日の出来事だと認識出来るから面白い。

何やらの番組で、年を取ると月日の経つのが早いのは「トキメキ」が無いからだということを言っていたが、そりゃぁそうでしょうよ。がきんちょには公園で遊べと言っておきながら、自分は土日においても机にかじりついてプレゼンやら講義の準備やら原稿書きやらをやっているわけで、そんなもんでときめくようになっては、それこそ病気である。そこまでは突き抜けていない。むしろ、突き抜けない方が、何とかしようと思えるからそれで良いのだと思う。自分のペースで語っては、それは説明にはならない。

聞き手の頭の中を想起しつつ、お話をするという点においては、田中角栄さんなんかは見事でしたな。ビデオ映像などを拝見しても、全てが聞き手に向かっていて、もの凄い集中力だと感心する。若手ベンチャーのピッチイベントなどで感じるのは、聞き手にとっての価値を最大化させる工夫がほぼ無い。自身に満ち溢れることは悪くはないが、自慢を通り越して自己欺瞞を発信し続け、結局、何が出発点にあったのかすら伝わらない。

日常の会議においてもそうなっていないか、常に恐怖を感じている。一方で、誰にとっても容易に達成できる目標など意味はない。それこそAIにお願いすれば良いだけだ。そんなことを想いながら5日間を過ごしていると、心身ともに相当に消耗する。消耗した状態をリフレッシュさせずに次の週に突入していく。それを自己管理し続けよと言われるわけだが、そんなに簡単なことでは無い。11月も半ば、年末に向かって様々な催しが控えている。年末までなんとか乗り切れるか。例によって気合しかない私であります。