マーケティング

2019年初頭の調べで、日本人の「日本酒離れ」が深刻であると報告された。ワインなどはこの数年で3倍も増えたということなのだが、元が少なければ僅かの上昇で3倍となるわけだから、この辺りは数字マジックに騙されないようにしないといけない。日本酒に限らず、お酒は糖がアルコールに「菌類」によって作り出されて、それを人間が飲むものを指示しているわけで、喜んで飲んでいる人がそれだけ減ってきたということなのだろう。

単純に考えると、人口がピークから激減し、成人になる人の減少が加速しているのだから、そりゃぁ、酒の消費は減るでしょうよと思う。ただ、日本酒においては、1998年に113万キロリットルだったものが、2017年には53万キロリットルにまで落ち込んだそうだ。小生的には美味しい日本酒を頂けるお店を開拓し続けることが出来ているので、他人事になっているわけだが、市場とするとどうやらそうらしいのだ。

ケーキ屋さんも同様に減っているという事で、これなどはコンビニエンスストアのスゥイーツにその地位を奪われたことが最大の原因と分析されている。即ち、生産されているスゥイーツ量は殆ど変化が無いということなので、そうなると誰が「パイ」を奪ったのかという差し引き計算だけになるから話は早い。一方の日本酒においては、酒類の中でのパイの奪い合いだけでは無く、日本人の摂酒量が減ったからではないかしらと思うのだ。

健康ブームの中、尿酸値がどうのこうの、カロリーがどうのこうのというお話が出てくるとき、一番の悪者はお酒である。特に日本酒はハイカロリーという点において悪者扱いが続いている。人間ドックに行けば、壁に必ず張ってある「お酒は1合」までと。そんな指導が世の中にあるのだから、日本酒の売り上げは減るでしょう。一方で、ちゃんとマーケティングしているのかしらと感じることもある。旨い酒の味を宣伝することはマーケティングではない。誰に何処でどんな媒体を通じて紹介するかがマーケティングの基本だが、そんな宣伝を見たことが無い。大学も日本酒のようなマーケティングではいけない。それだけが言いたくて、ちょっと書いてみた。