とある学者っぽい方が2月末にこんなことをおっしゃっていた。情報が欠落していた頃だったから、小生もそうなのかなと思ってしまった。「コロナウイルスは所詮、普通の風邪レベルであって、インフルエンザと比較するとゴミのようなものだ」と。

小生もそう思った。重篤化しなければ大したことは無いのだと。ところがそんなことはない。書物でしか知らないスペイン風邪的な恐ろしさがある。いや、現代医学がある中での恐怖である。これはとんでもない事だ。それを「所詮、風邪のウイルスであるから恐れることは無い」と学者風をふかして世の中を惑わしたTV学者の何とおぞましいことか。

学者の有り様の怖さである。自らが取得したデータを基に会話するのであれば良いが、世の中に点在するデータを整理して、あたかも自らの信念に基づいて取得したかの如くに「マスコミデータ」を信じて世の中を扇動するおぞましさ。改めて「自らを信じる」学者の有り様を学んだ。

巧言令色鮮し仁。祖母が年がら年中語っていた。それを思い出し、先人たるものの有り様を改めて学ぶ。耳に心地良い言葉はいらない。真実こそ学者が伝えることであり、自らが生成し、そして解釈し、発信しなければならない。当たり前なのだが、人間なのだが奉られるとろくなことは無い。学びは深い。そんなところだ。