知事の思い切りで緊急事態宣言が出されるかもしれないという状況になった。産業やら経済やらという単語が人の命より尊いように語られる昨今、知事の思い切りに感謝する。心のありようなのだと思う。犬猿の仲の市長からの依頼であったにせよ、大局を見て政権に物を言う勇気はなかなかにして立派だと思う。
賛否はそれはあると思う。思うが、決断するかしないかは大きな違いだ。都知事程に力があって、おひざ元、そしてオリンピックが流れてしまったら、野となれ山となれの地域ではない。産業で成り立つ地域の知事の判断は大きく、そして重い。
瞬間瞬間の判断である。当意即妙という禅問答の神髄があるが、判断とはそんなものなのだと常々思う。誰がやってくれるわけではない。自分で決める。それはなかなかにして重いのだ。陰では何とでも言える。実際に決断することが迫られるのだ。
とは言うものの、緊急事態宣言というものをくらったことはない。そうであるから心に余裕など全くないのだが、最善という行動があるのであれば、それを目指して決断するまでだ。それだけのことを淡々と成す。そうするまでだ。