結局の所、我が国はマイナンバーカードの普及が25%にも満たないし、肝心要の住民基本台帳とマイナンバーが結びついているわけでもない。じゃぁ、住民基本台帳に個人を紐づけしてしまえば良いのにと思うのだが、金融機関と結びついているわけでもなし、税金とも繋がっていない。住民とかマイナンバーとか言うけれど、役所から見れば「そこに住んでいる誰か」や「Aさんと呼ぶより53番と呼ぶね」というくらいなもので、何の価値にも繋がっていない。
そんな国がコロナ禍からの復興予算として、第2次補正予算案の追加歳出を一般会計の総額で31兆9114億円とし、財政投融資や金融機関の融資などを合わせた「事業規模」は117兆1000億円程度とした。必要な財源は全額を国債の追加発行に頼り、赤字国債を22兆6124億円、建設国債を9兆2990億円を発行するという。当初予算と第1次補正予算を含めた今年度の国債の新規発行額は過去最大の90兆2000億円に達し、歳入の56.3%を国債に頼ることになる。要するに財政支出は72兆7000億円程度だ。
これだけ数字を並べられると、マスクで10億円くらいどうってこと無いと感じてしまう恐ろしさである。普段から厳しく歳出を押さえていて、いざとなったから蓄えから出していこうということではない。リアルな借金である。お金を撒けば、その分、国民はお金を使って循環するから問題は無いのだと未だに思っているのだろう。後世に借金を無限に増やす、そんなやり方を政治と言えるのか。背に腹の話がしょっちゅうでてくるのだが、その腹は価値のある腹なのか?
粛々と進むしか無い。失業を無くすということだが、コロナ禍は様々な状況を見せつけてくれた。従来様式の労働形態は、これからは全く通用しないことを示してくれた。いや、通用させないほうが良いことを示したのだ。昭和のやり方は、もう繰り返せないのだ。ゼロから数字を生む以外の活動はこの国の外でやって下さい。厳しいが現実だし、そんな気持ちである。