骨太か?

全て自社の内製ですって道具がその昔は結構あった。少し緩めると全て国産って具合に、まぁ、分業体制ということですな。それがグローバルな部品展開になり、企画者はアッセンブリーに特化して、部品はその他大勢のお仕事という具合に、難しくて面倒で、コストが掛かることは外に出す仕掛けが当たり前の世の中になった。まぁ、パソコンなんて、液晶から半導体デバイスから電池から、何から何まで自社製品というのは極めて困難であろう。不可能では無かろうが、全て世界トップレベルであるってそうそう出来ないからね。分業になる。

iPhoneが極端な事例で、OSとそれを駆動するCPUを共に設計している。これはなかなか大変なことで、コストとスピード感ということで分業体制になっていたものを、本当に成し遂げたいことをしたいから独自路線にいくという状況に踏み込んだ。製品性能を決定づけるところを自社で作り込むことができれば、スピードと価格の両方を支配できる。ものづくりにおいては理想なのだが、それをやれるところが流石にAppleだなと感心するわけです。いよいよMacにもその方式を乗せていくという。

バリューチェーンがどうのこうのと、天災の毎に話題になるわけだが、シュリンクさせて内製化するという思い切った戦術に出てくる、元気のある企業がとんと日本ではお目に掛かれない。時間的、人的、そして物品的コストを考えれば、力を持った人に頼るのが普通の考えなのだけれど、一歩間違えると「もう、明日から仕事は頼みません」と言われる可能性が極めて高いところでせめぎ合わないといけない。今日、補助金でしのいでも、明日、必要とされるかどうか解らない。

結局の所、挑戦し続けないと明日は自らの絶望という鏡の姿に恐れおののくしか無いのだ。ソフトもハードも両方必要なわけだが、その両方が共に進化していかないと望むものが出来ない。だったら両方共やってしまおうという、巨人の成せる技に立ち向かうには、「こちとらベテランだ!」と威張るだけでは駄目なのだ。理想の状態にどうやったら近づけるのか。自らの技に新しい知恵との相互作用を加えていく。今、既に日の目を見ているようでは明日は無い。だから大学がある、と、胸を張って言えなければならない。そう自らを攻め立て続けなければならない。そう感じてる。