栃木県農業大学校にいちご学科が設立されます。これには「やられたなぁ」と思った次第。ここまで地域色を出し、特定産品による自立経営者のための学びを「学科」としてプログラムを組む挑戦的取り組み。これには勇気を頂けますよ。勿論、親方にがんじがらめにされている状況に置かれている身において、同様の取り組みは法的に難しいわけですけれど、この思い切りに感動致しましたよ。地域の特色とはずばりこれだと。
各県で同様の取り組みを持ったら、日本に本当の地方の時代が来るのではと夢見てしまいます。地方の時代って、何も国が地方にばんばかお金を落とすことではないですからね。様々な県が、その県の特色でお金を取得しているわけですが、お金が降ってくるからなぁんにもしない、切り株を大切に守っていこうみたいな地方になってはいけないのですよ。自立経営者を育てる教育の仕組みをしっかりと持つ。
教育は百年の計でありますから、直ぐに効果が期待できるかどうかは分からないわけで、そこをとやかく言うようなことが無いことを祈ります。いちご王国・栃木をリードする人を育てるという目標が素晴らしい。勿論、イチゴだけに限ることは無いのでしょうけれど、それを農業経営学科とか、陳腐な命名をしなかったところが図抜けている。ここに「やられた」感があるわけです。
帝国大学が出来た時から、西洋から学理名称を和訳して学部や学科を立ち上げてきたわけです。産業戦略工学なんて結構、ぶっ飛んでいたほうだったとは思うのですが、いちご学科には惨敗ですね。愛知県だったら何になったのかはわかりませんが、国産農産品で健康増進、国民健康保険料が下がるとなれば、これはもう国家的偉業ですよ。健康を内製化する。これこそ国家の基本だと思うのです。それを教育から取り組んだ栃木県に拍手を送りたい。そんな気持ちの私であります。