腰を引いて良い

数年前にインドネシアに出掛けたのですが、マラリアが今も日常的に感染する確率が高い地域なわけですが、地球規模で見渡せば人類が克服できていない様々な病があるわけですよ。感染症に罹患する恐怖は、働き方へのプレッシャーが高いと思うのです。病に取り憑かれることが許されない空気感、職場感があるのでは無いかしら?近代的スピード感ある職場において、限界まで人数を絞って働いているわけで、欠けることが許されない雰囲気が重症という状況を作り出しているのではないか?

たまたま見ていたTVの中で、保険関係者が「90%の人は重症に成らないのだから、入院しようなんて考えるな」という人の心を踏みにじることを力いっぱい語り、それを報道している状況に背筋が寒くなりますな。自分が感染してみたらどうなんですか?と聴いてみたいものだ。身近に肺炎で亡くなった人がいたのだが、「酸素が欲しい」という叫びは耳から離れない。そんな人に「入院するな」って言うのでしょうね。

ふと思ったのですが、生命種が一定数に到達すると、その種は滅んでいく。大略数億年の年月で滅びゆくものなのだそうで、人類はまだ一千万年レベルだからまだ大丈夫という理屈があるそうで。でも、サピエンスの数は、恐竜の数千倍にも至っているわけだから、その分、期間が短くなってもおかしくないのではないか?なぁんて思ったのですよ。となると、そろそろ絶滅期に入ったとも考えられなくも無いのか?ネガティブなことは考える必要は無いのかもしれないけれど、「たかが風邪」とか言っている割には厳しい状況の気がするのだ。

小惑星に行って土砂を獲得してくる。月を耕してくる。でもそれは1960年代に完成している技術の応用であって、新規に何かあったかと言えば、それは無い。無いから帰ってくる。挑戦があったら確率はぐっと落ちる。ほぼ100%という数値であっても100%では無い。まだまだ「慣れ」てはいけない新型コロナである。おっかなびっくり。それで良いです。