フィルターバブル

基本、性善説で生きているから美国の大統領の訴えが納得できないわけだが、逆に、AIを使って情報に接する人間の趣味や嗜好に加えて、精神状態まで加味したうえで上手に特定の情報だけが伝わるようにすると「大衆はそっちに向く」ということが起こりうるわけで、それを専門用語で「フィルターバブル」で包み込まれた人の行動であると、既に研究がなされて事例までが上がっている。目の前に展開している情報は真実なのだろうかと頭を抱える。

頭を抱える出来事が次から次へと発生するからなおさらなのだが、従来というか、ひょっとすると大昔からそうだったのかもしれないけれど、意見が違う人があれやこれやと議論の末に何処かに落ち着くのだけれど、それも想定の範囲内だったりしてね。良い議論だったなんて思っているのは自分だけで、他所から見ると「してやったり」ということなのかもしれない。誰かを貶めるなんてことにAIが多用されているのではないかと勘繰ってしまう。

フィルターバブルにまみれた人は虚偽しか耳に入らない状況になる。モーターさえ使っていれば地球に優しいのだと、他国では通らない理屈で生産が認められた自動車があったなぁと、これも特殊なバブルが政治家諸氏の耳を覆ったのであろう。日本は永遠に石油を燃やす国として記録に残るのだろうなぁと、過去の実績にしがみ続けるのだなと、エンジニアの端くれとして悲しく思う。

GoToキャンペーンで感染が広まった証拠は無いと断言されると、まぁ、そうだろうなぁと思うのだ。ただ、ヨーロッパ諸国の様に、期限を切った思い切った措置が無いと、このまま死亡者数が重ねられていって、新しい活動が出来ない国って、厳しいレッテルを貼られるのだろうなと感じている。少なくとも妄言で他者排斥は絶対にしてはならない。その信念は揺るがない。陽はまた昇る。そんなもんだ。