北海道で春のダイヤ改正で18駅が廃止されるという。鉄路を使う旅はとても豊かなのだが、経営する側に立ってみれば、秘境駅を抱える状況は厳しいし、綺麗事で「旅情をそそる企画を考えろ」と言ってみたところで乗用車で移動する顧客を奪い返すことは極めて困難。毎日の通勤通学客が居ない時点でアウトだよね。1路線の年間乗降客が、東京の地下鉄の1日の乗降客より少ないという状況では救いようがない。
あぁ、ここに鉄道があったらなぁというところに出会うし、ここの線路を無くさなければ良かったのにと思う場所は沢山ある。しかし、やはり経営となると厳しいのだ。維持管理に莫大なお金が掛かるわけで、乗車賃だけでまかなえるはずはない。国・地方の助成が無ければ成り立たない公共交通機関のあり方はどうあるべきか。何となくなんだけど、少子化によってどんどん若者が減っているのに、数が増え続ける大学との関係に似ていなくもない。
法人化されてから、国からのお金で経営が成立している大学などありはしない。様々なところからお金を頂戴し経営が成り立っているわけだが、それとていつまで保つのか解ったものではない。国は安直に統廃合しろと言ってくるが、教育ってそんなものなのですかねと言い返したい。国家百年の計である。顧客が居なければ潰れろという企業理念で猛進して良いのか?レミングの集団自殺にならないか?
国を支え、世界で平和に暮らしていく為には教育は必須なのだ。一つの国だけで生きていける世の中ではない。単に記憶を競い合うだけの試験で、職が決まる状況もおかしいのだ。ただ、社会を説得できる、強烈な個性が必要だし、無意識の欲求を満たす意味も必要だ。単に、研究に邁進している大学というのであれば、他にもあるよねと言われてしまう。鉄路の廃止と大学の廃止。似ている。あがかねば。