天変地異?

東京が大雪だという。大雪と言うなら日本海沿岸地域と比べてからお言いなさいと、20㎝で積雪と大騒ぎするなかれだ。この数年、東京で積雪ネタを聞くことが多いような気がする。小生が学生時代、北関東エリアはしばしば30㎝を超す積雪に見舞われた。自動車は少ないし、鉄道も無いから大雪になるとスキーを履いて学内を滑っているつわものが沢山居た。安アパートのドアが凍り付いて、折角、たどり着いたものの、研究室に引き返したなんてことも思い出の一こまだ。

東京の大雪をしり目に、本来、地形的には日本海の空気が抜けてきて大雪が降るはずの名古屋は、ここ数年というか、十年近くというか、台風にも大雪にも見舞われない。更には地震もちっとも来ない。これだけ天と地に恵まれていると、そのうちに思いっきりしっぺ返しがくるのではと勘繰ってしまう。適度な都合の悪い事というのは、気持ち的には案外必要なのかもしれない。

普通が一番なのは間違いなかろう。平穏無事な時が続くのが最も良い。良い筈なのだが、何かが起こるのではと恐れてしまう。達観しきれていない証拠だが、やはり驚天動地の天変地異にはご遠慮申し上げたいのは本音である。日本は4つのプレートが重なる世界でも稀有な領域に位置するのだがら、それにやってこないでと祈るほうがおかしい。それに備えることこそ日本という島国民族の必然だろう。

御同輩の多くが「昔はもっと寒かった」と言う。確かにそうだったかもしれない。今の気候を単純に温暖化と結び付けるのは愚の骨頂かもしれぬ。しかし、この名古屋エリアの天変地異が過ぎ越していく様は異様に感じる。何も起こらないことは素晴らしい。ちょこっと気になって、県の食糧自給率を調べてみた。なんと、カロリーベースで13%しか無い。人口が多いからということらしいが、安定した農業県と思いきや、全くそんなことは無かったのだ。食べ物が無い。ネジやエンジンでは生きていけない。既に天罰が下っていたかと、天網恢恢疎にして漏らさず、銭ばかり追いかけていると所詮は食えない世の中か。天変地異も逃げていく。そんな名古屋エリアだったのかもと、背筋が寒くなった私であります。