耳に入る単語

カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーの文字を毎日どっかで見る。経済を回すために新しい事業を作りましょうってやつ。打ち出の小槌でお仕事を作り上げるように見える。製造業がGDPに占める割合が約20%、そのうち、輸送用機器の割合が約12%。その年次推移というか大雑把なところで、2003年が製造業GDPで約97兆円、2013年で約88.3兆円。微妙に落ちていますな。その落ち込みをカーボン等々の単語で埋め戻しをしようということでしょう。

カーボンニュートラルもサーキュラーエコノミーも、新商売を生み出すことと、現状使っているエネルギーを確保しながらビジネスをしていこうということなんですよね。何かをしなくて済むようにしようとはしていない。日本ではね。省庁が無限に増え続けている現状が物語る。何処に向かうんだろう、この国。

徹底的な自動化と言えば聞こえが良いけど、それだけ機械を導入するという事だ。機械を作る、利用する、全てにおいてエネルギーが必要だ。その状況の議論は殆ど表には出ない。具体的なエネルギー発生の削減がお金の還流の削減にどれだけ繋がるのか、その定量的なデータを見たいものだ。自動車を完全自動化して街と一体制御すると渋滞が無くなって省エネになりますということを聞くが、それは確かにそうだと思う。ただ、中央制御のためのAIの駆動の為のエネルギー消費は増えるだろうけどね。

「だろう」が多いんですよ。カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーが良いですって聞くんだけど、それらが充たされた社会において、どれだけ地球温暖化が減速して、経済が好転するのって定量的なお話を聞いたことが無い。某T社がなんぼ儲かるとかね、そんな話ばっかり。人が幸せになる証拠はこれだ!ということが全く聞けない。持続可能な経済って綺麗なんだけど、なんだかなぁ。欲望って際限ないなぁと心底感じる私であります。