大きくなるだけ

お仕事柄って言ってしまうと「嘘こけ」と突っ込まれますが、企業の皆様の雲上人とお話をさせて頂く機会を頂きます。昨今はDXやカーボンニュートラルが話題にならない時は無いくらい。その中で、企業様同士が連携したり、あるいはM&Aで事業強化・拡大、新規事業立ち上げを為さった事例を頂くのですが、それで収入が1千億円増えたとか、そんな話をお聞きしたことが無い。給料がちっとも上がらなくて、購買力が落ちまくる日本の労働者はどんどん増加するんだけど、企業が取り組む改革で、持てる喜びのある商品を入手できましたなんてお話は無い。

自治体がお金を市場に還流させるためにクーポン発行なんかするんだけど、結局、それって、税金の還流であって、自治体力が落ちるだけで、我が国の国際的地位が上がるとかそんなことは無いわけで、赤字国債が増えるだけという凄まじい国家の運営力だけが増すわけですな。いろんな論客というか学者さんが、それで良いのだとか駄目だとか言っている間にもどんどこ赤字国債だけは増え続けるわけですよ。その原因は外貨獲得力の無さに尽きると思うのですな。円安ドル高だけで輸出企業が潤っている今の体質を変えない限り、国際的地位は下がる一方。教育に回すお金なんて無くなるわけですな。

デジタル庁なんてもんが出来るのも、日本が如何に遅れているかという象徴だと思っているわけだけど、前にも言いましたけどDXとかね、いろんな補助金欲しさに盛り上がるけどね。世界から取り残された企業ですって自虐しているとしか思えない。これだけコストカット出来ましたとか、様々な記事を拝見致しますけど、「今更ですか?」とため息が出る。もっとも、足元の組織もそのそしりは免れないんだけどね。

中小企業さんが得意な力を寄せ合って、京都試作ネットよろしく、チームでお仕事を受けますなんてことをいろんなところで始めていらっしゃるわけだけど、それって、アンテナの高い商社マンが既にやっていらっしゃった事では無いのかな?看板を掛け変えた、あるいは加えただけで、社会の幸せとしてのOutcomesを作り出せる仕組みになっているの?社会の幸を生み出せるかの観点が無いよね。自分達に仕事が来ればそれで良い?GDPは変わりませんな。それは仕事のDXでも何でもない。そんなお話しか聴かせて頂けないことが残念でならない。悲しい事だ。