一時、いろんなニュースサイト等で話題になっていた海洋マイクロプラスチック問題。国連環境総会でプラスチックごみ対策として、法的拘束力のある国際協定を2024年までに作ることが採択されたそうな。採択決議には日本から提案された内容が多く盛り込まれたとの事だが、単にそんな方向性の国際条約を制定しましょうねということが決まっただけだから、これから作られる具体的な内容を見ていかないことには、例によって骨抜きになるのでは無いかなという懸念しかない。
何しろ、プラスチックをはじめとした石油由来製品は、その製造は量産性に極めて優れ、それを扱う企業も膨大な数があって、内燃機関を無くすぞって言っただけでひっくり返る世の中なのに、プラスチックの持続可能な生産と消費を実現しましょうなんてどうするんだろうね。陶器だったり、木製品などに使われている、塗料だって環境破壊族であるのは間違いなくて、何処まで人類が本気で取り組めるのだろうと、究極の便利ツールにノーを突き付けることができるのか楽しみではある。
チップにして山に戻すしか無かった間伐材を、割り箸にしたら「勿体ない」とかね。そんな頓珍漢を繰り返す我が国がどれだけ本気で取り組むのかな。プラスチック産業で収入を得て生きている人口がどれだけいらっしゃるか。玩具類やお土産物などだって、いずれはゴミになってしまうわけだけど、それらをビトリマーで作って完全リサイクルしていきますか?ということなのかもしれない。それはそれで美しいと思うのだけれど、街中に溢れるポイ捨てのゴミなどを見ていると、先ずはモラル教育からなんじゃないのと思ったりする。
オーディオオタクは石油由来の部品を「生もの」と言ったりして、金属部品に対して寿命が極めて短い事から言ったりするんだけど、ダンパーまで金属線をつかったカートリッジとかね、昔はどうやったら生ものを使わないかで頑張っていたしりたのだ。それが生ものを使うと意匠性が良くてこじゃれた物が安直に出来て、しかも自己破壊して定期的に収益が上がるビジネスモデルの中核としてプラスチックが使われ始めたわけだ。そのつけが地球を汚したということになって見える化されたわけなんだけど、時代が急転換しているわけで、大変革があっても良いのかもね。そんな風に思ったりする。