10週遅れ

徹底的な自動化とか、理想論だと無視されるのだけれど、無視しているのは日本人だけで、どれだけ真面目に巨大な向上において、まばらにしか人が介在していない状況を思い描けるかだ。開発の現場こそ、どうやったらAI任せに出来るかということを考えるフェーズにあって、それを教育出来る仕組みが高等教育機関にあるかが、競争優位性ということになる。経験からなのだけど、人の幸をもたらそうと、「ある幸」を定めて、そこに向かっていこうとすると、大略、世界で同一目標を異なる手法で三者が同時にスタートし始める。

満漢全席デバイスを目指したものがことごとく沈没したように、一早く、幸を提供できた者が勝ち残る。アジャイル時代であるから、それはより顕著である。また、上手な広告という事も勿論重要である。プロパガンダでは無く、真実をどれだけ早く拡散させ興味を引くか。兎にも角にも幸を提供するところまで駆け上がらないといけない。柱をどんと社会に出して、肉付けはアジャイルで太らせていく。その辺りがとても下手だった日本企業だけれど、Z世代諸君が社会をかき回してくれているのが頼もしい。

これを形にするのは、昔からの関係でここに義理立てしてなどという事は無く、旧態依然の事業に拘っている方には、ご退場願わねばならない。しかしながら、本当に図抜けた機能をお持ちの方には、新たな場が提供されることになるから心配はいらない。有名企業の工作機械を持っていますというだけのことでは、それはZ世代が望む幸のバリューチェーンからは外れていくだろう。必要なのは価値の実現に寄り添えることであって、バリューチェーンに選ばれる為には、従来のアピールでは全く役に立たない。

要するに、旧態依然のMBAやMOTの考え方では成り立ちませんよということだ。完全自動化が創り出す幸最大化を本気で目指すベンチャー、スタートアップがタッグを組んで、必要な要素技術を提案する。そこに選ばれる為の、自らが他の為に成し得ることを定量的に示せること。過去のお付き合いは明日の他人認定である。厳しい言い方だが、今、日本はそちらに向けて歩き始めなければならない。それでも世界からは10周くらい遅れているけどね。