新規事業創造や第二創業を目指すお企業様の声が、耳の奥まで届くようになってきた。いろんな社会情勢の変化があろうが、大学ですらどかどか潰れていく時代が何を意味するかということである。旧態依然の学問を身に着けさせようとしている組織は要らないという社会の判断と考えると、社会そのものは旧態依然ではなくなっているという宣言なのかななどと思ったりもする。社会を見れば、突然、田んぼが潰れてロジスティックスセンターが立つとかね、看板方式とは随分と社会が変わってきたぞと感じるのだ。ジャストインタイムは作りたいものを作りたいときに必要な数をそろえるようにしておけば、在庫が生まれない分、B2Cのポジションを獲得した者のみが利益を得るという方式だが、今は、最終ユーザーが満足を得ない仕組みは淘汰される。世界の当たり前は、今のところ日本では非常識と叩かれる。
Z世代諸君はそんなことは知っちゃいない。メニューにある商品は今、欲しいのだ。漸く、血みどろになって稼いだ金を使う側に利益が還元される時代がやってきたのだなとほっとするのだ。ビジネスモデルだの、サブスクだの、なんだかんだ言って、一度も、世界の経済状況を好転させたことがないMBAとかね、未だに地下鉄の車内広告で見かけるもんね。あれ程の詐欺がまかり通るのだなと、ロジスティックスワンダーランドの現状を見て思うのだ。本当に素晴らしい、良質なものを欲しいと思った「今」欲しいのだ。それを実現しないのであれば、その商品は無かったに等しいのだ。回転すし屋などは、店舗でもそれを平気でやるけどね。なんで淘汰されないのかさっぱり分からない。
話を戻すが、新規事業をやりたいというお話を聞かせて頂いて、正直にお尋ねするんだけど、「御社もしくは社長殿のビジョンは何ですか?」って。「良品廉価で委託業者に満足頂きます!」という、化石もびっくりな返事をしていただける。それが大半なんだよね。特に、ものづくり企業様に置かれてはもっと悲惨で、某機械メーカーの最新機種を補助金で買いたいから、知恵をくれって。その機械って、要するに量産品でしょ。量産品を同業他社に売りつけまくって、価格競争のプレーヤーに仕立てて、Tier0の王様が作ったゲーム版の上の駒になっているって気が付かないんだよね。見事なビジネスモデルですよ。すべてのプレーヤーが貧乏農場にゴールする仕組み。
自社の技術の棚卸をしてみたい。そんなお話が聞こえてくる時、聞かせて頂きたいのは、それを活かす算段が、上層部におありですかということ。M&Aで事業を購入して「新規事業だ!」ってふんぞり返るのは、そろそろ世界的に終わりを迎えているぞ。M&Aの玉が切れてきたということだね。それでスタートアップをなんて、隙間ビジネスを沢山作らせているけれど、良質なスタートアップには吸血鬼のVCが最初からくっついていたりね。地域で大切に育てて欲しいなというビジネスの提案に出会うことがあるが、そんな素敵な人達と出会うにつけ、自らの存在によって、どんな笑顔を社会に届けていらっしゃるかを知らない企業が我が国には多すぎるなと。棚卸はそこからでよろしい。先ずは自らの存在理由を定量的に理解して頂きたい。それすら出来ないのであれば、それは良品廉価なお企業なのでしょう。無くなって宜しい。そう思う。