ビジュアル

ビジョンはいわゆる「ビジュアル」として鮮明に共有されなければならない。これはこの30年間、ずっと言い続けてきたのだが、我が国においてお企業様のビジョンがビジュアルとして想起された事例は極めて少ない。特に小生の感性がしょぼいからということもあろうが、社名を隠したら日本中、どこの会社でも一緒みたいなのが並んでる。ビジョンからのバックキャスティングなんて当たり前に言われる世の中だが、要するに、向かうところは一緒ということなんですかね、日本企業様。

テキストから高解像度画像を生み出すAIエンジンが開発されたということに、久し振りに感動した。芥川賞作品を小分けに絵にさせて行ったら、漫画としてその作品を読めるということですよね。知能レベルが下がると言う石頭さんはほったらかして、自分のイメージとAIが描くイメージとの差分を楽しむのも「いとおかし」ではなかいか。これからどんどん発展を遂げるのであろうから、台本を書いて動画配信が出来るなんて時代がもう来ているのかもしれない。

何が言いたいかと言えば、会話の中で「あんた、要するに何が言いたいの?」なんてことが会議の最中にありますよね。自分の専門の単語の世界に逃げて行って、他を見下して排斥するみたいなの。お互いの表現がいかに低レベルかという競争になってしまうかもしれないけれど、自らの思考を自らの視覚で確認できるというのは、本当に素晴らしい時代がやってきたなと、AIの進化に久し振りに感激した。その分野の皆様には「当たり前じゃん」となるのだろうが、それはそれ、専門分野なんてそんなもんだ。

で、最初に戻るんだけど、企業様の「ビジョン」を絵にしてホームページのトップに並べて頂きたいですよ。「素材で世界トップを目指す」なんてことをビジョンに描いているおたんこなすな企業様が多い我が国だと、AIが漆黒一色の絵を吐き出したりしてね。ビジョンの意味が少しは広がっていくかなと期待してしまう。「もっと定量的でないと伝わらない!」とか仰る皆様にもそれを見て頂きたいですな。行き先が一ヵ所だけか?って、それはビジョンじゃない、思考力低下証明書だ。早く一般に活用させて頂けるようにならないものか。携帯のアプリにならないものか?もうなっているのか?待ち遠しい。