老害

帝国データバンクによれば日本には約359万の企業が登記されているとのこと。勿論、スタートアップなども入っているので、大企業がそれだけあるわけではない。大企業分類されるのは約1.1万で、そんなにあるのかと驚いてしまう。そこに登録されている従業員は4679万人程度ということ。大企業の割合は全体の0.3%に満たない数字なんだけど、所属している従業員数は1459万人で、全体の31.2%だ。0.3%に約30%の人が雇用されているという定量データを拝見すると、流石は大企業だなと感心する。

その中で、これは約3割の企業からの回答なので、全数と言うことではないのだが、女性が社長でいらっしゃるお企業が約8.2%あるとのこと。調査が開始された1990年には4.5%だったものが約30年掛けて倍になった勘定だ。もっと加速的に増えていって欲しいと思っているのだが、DXという状況がどれだけそれを加速させるのか楽しみではある。小生は中部圏の女性経営者の会などに参加させて頂いているものだから、もっと遥かに多いのかと勘違いをしてしまっていた。そのパワーたるや、迫力満点である。

県別にみると岐阜県が日本で最も女性社長の割合が低いとのこと。野田聖子さんが頑張っているイメージがあったので意外だなと思った次第。日本はまだまだ男性社会で、所謂経営者の500人規模の集まりに参加させて頂くと、スーツだらけで面白みに欠ける。だからなんだということでは無いのだが、一度言い出したら後には引かない女性経営者というイメージがあって、まぁ、小生が出逢ってきた方々がそうなのだけれど、革新的なことを思い切ってやってしまえるのって、素敵だと感じているのだ。

女性が経営者になる!と手を挙げさせない環境を遺伝子が臆病な男子が作りこんでいるのだろうなと思ったりする。育児や家事の分担など、ようやく政府の考え方が出てきてはいるが、一方で、身の回りの老害がそれらをも阻んでくるのだろうなと感じている。政治の老害も悲惨だが、一般庶民の文化としての老害は悲劇的だと思う。自らもそうならないようにとは思ってはいるのだが、やんちゃで居るとそれはそれで奇異と捉えられ、お堅く居ると老害と言われる。難しい年ごろである。