元来、サポインとか国の事業って「挑戦者集まれ!」的なものの筈なのですよ。だから胴元のMETI殿も、恐らくだけど100%の成功率は求めていないような気がするのです。これを言うと税金の無駄遣いだ!って怒る人もいるかもしれない。でも、ここで怒ってしまうから、世界から日本に買いに来るユニコーンみたいな挑戦者のチャンピオンがなかなか出てこないのでは無いかな?ユニコーンが素晴らしいという事ではないけれど、挑戦すら許されない国では若者の元気は無くなっていくわな。
その中にあって、知多半島の刃物製造企業はチャレンジャーだ。そして自社ブランド構築に至ったことは称賛に値する。いや、称賛されるべきだし、称賛している。刃物1本あたりにおいて、大きく無い利益の為に億の金を投資する勇気は並大抵のものではない。実際のところ、この研究においては泥棒はいっぱい現れたけど、自らが投資をされたのは初めてだもんね。それだけの勇気に対してはパートナーとして選ばれた者は全力で頑張りますよ。信頼には尊敬でお応えするというところだ。
まだまだいろんな面白い現象が世の中には眠っていて、いきなり、新しい場の創造なんてことは並大抵では無いのだけれど、これを解決したら素晴らしいということは沢山あって、それをどんな手法で解決していくのかということにおいて、それを発掘するのは挑戦者しか居ないのだ。B2B企業においては、相手のBが居なければ「お手上げ」となるだけで、大学と組んで自ら解決しようという企業と税制優遇みたいなものが我が国には少なすぎる。大学の知恵を産業の血液と肉にしていこうとする発想が無さすぎる。
大学と組む面白さは、いや、大学と言うよりも大学人ということかもしれないけれど、おだてるとどんどんと高い木によじ登っていくということだ。その木も大学人が勝手に育てたりしてね。そんな長い付き合いが産学連携には必要だ。M&Aで出来たものを買ってきて、それを組み入れて新商品とか言っている企業が多いけど、買った途端に古くなるからね。成長し続ける生き物を買わないと、枝から切り離された果実では、旬が終われば価格破壊どころか用無しだ。挑戦である。生きることは挑戦である。それだけの話だ。