こうなったら良いなぁと思っていると、何処かで誰かが作ってくれる。作ってくれなければ自分で創るのだけれど、どうやったら良いのか分からない時は待つしかない。研究をさせて頂いてきて感じてきたことだが、「これは新しい」と思って進めていると、地球上で同時に3人くらいがそれに取り掛かり始める。それは実に面白い体験で、論文を誰が最初に出すか競争になっていく。資金があれば良いと言う事でもない。ゼロから作り上げるには最初の発想が必要である。
脳内に思い浮かべた内容を、映像化してくれないかなぁと思っていたら、西の方の大学でそれを達成してくれた。メカニズムが紹介されていて、懸命に読み解いたが「そういうことが出来るのね」というレベルでしかない情けなさだが、夢だと思っていたことが現実になってくれてそれはそれで嬉しい。その先のサービスまで繋げていけば起業出来るなと思ったりもする。きっと既にそこに向かって進みだしている方がいらっしゃるに違いない。
日本は、モノ・ヒト・カネが逃げ出した国だと某新聞がため息をついているが、こんな得体のしれない研究をする人が残っていたのだなと嬉しく思った。ため息の記事には「地道に進むしかない」とあったが、それは小生も同感である。必死に地道、それしか無いのだ。全て百均生活では無く、より良いもので心豊かに、そして人をうらやむことなく努力が出来る国になっていくには、どれだけのメカニズムが必要になるのだろう。素晴らしい研究成果をビジネスに繋げていくには相当のお金が必要なわけで、結局、海外の資本に持っていかれるのかなと思ったりもする。
考える方法を学ぶところからやり直さなければならない。しかし、人は考えることが出来ると思っている。勿論出来るのだが、ビジネスにしていくにはそれなりのお作法が必要なのだ。それと、これも西の方の大学の研究成果なのだが、日本人は人の幸せを喜ばないという民族なのだそうで、挑戦者の足を引っ張る確率が世界中で図抜けて高い民族なのだそうだ。部下が学んで知識を会得することを良しとしない上司の群れでは、学びたくても学べないだろう。哀しい国である。