カーボンニュートラルって、何というか、ちゃんとデータを調べて地球がどんな状態になっているから取り組むべきなのだというビジョンから入っていかないと、自社が損失を出しながらそんなことやっていられるか!となってしまう。人は経済活動を止めない、経済活動の為にはエネルギーの大量消費が止むを得ないということを前提とすると、そうであるならば、経済活動における地球温暖化ガスの排出量を削減していく、理想を言うならカーボンネガティブにしていく。それくらいの意気込みが無いと日本に未来は無いと思う。
金がかかるからやらない、誰が損失を補填してくれるのだという意識の方々のお話を頂戴したのだが、未だにそんなことを言う人が居るんだなと、日本のモノが売れなくなっているわけだなと、体感させて頂けた。サプライチェーンでカーボンニュートラルを考えていくわけだから、そこにカーボンニュートラルの為に出資した金額をどんどんと積分していくと、最終ユーザーの手元に渡る時にはかなり高額となっていくだろう。でもそれが正しい姿だ。
そんな高価なものは買ってもらえないと、我が国の経営者は考えているのだろう。愛着を持てる良いものを購入するという考えは何処かに飛んでしまって、安く出来て、数多く出来て、早く出来るというものだけが造られ続けている。否定はしないが、それだけで良いのか。いや、製造現場において、CO2ネガティブを実現するとか、使っているとCO2を固定化していくとか、そんな商材をイノベーションによって創り出せば良いではないか。そこにこそお金を投じるべきだ。
他を圧倒する素晴らしさを得たのであれば、他を圧倒する金額を要求すれば良いのだ。そこには政治の力も必要になるわけだが、補助金寄越せ、助成金寄越せの相手位にしか考えていないから、政治家の使い方も解らない国になってしまっているのだろう。カーボンネガティブが叫ばれる昨今において、カーボンニュートラル程度で「誰が金をくれるのだ!」と恫喝するリーダーってどうなんでしょうね。情けない。