時代はどんどん変わっているので、就職率100%と言っていた大学の卒業生が、地域産業の不況によっていきなり80%におっこちるかもしれない。バブルが崩壊した頃やリーマンショック後に実際に生じた出来事なのだから、あり得ないお話では無い。ちょっと宿舎のメインオーディオの調子が悪く、先日の日曜日にアンプラックをよっこらせと、それこそ肉体労働的に動かして、スピーカーケーブルをいじったりしてチェックをしてみたのだが、どうやらメインアンプとスピーカーの抵抗の関係で、ちょこっと無理をさせて来たかなと感じた。
このメインオーディオシステムなのだけれど、1967年のALTEC LANSING 605Bに1926年のWestern Electric Company 555-W型レシーバーをパラレルに接続しているスピーカーは、未だに全く衰えを知らず、現役バリバリである。一方で、マランツ製の電気アンプがどうも頼りなく、今回の調査でも、スピーカーシステムは全く問題は無いのだけれど、それをドライブするアンプがへたってきた、恐らくコンデンサ類なのだろうけれども、修復しようかどうしようかちょこっと迷ってはいる。地域産業の不況の様ではないか。
音の出口は問題は無いのだけれど、それをドライブするアンプが下手っている。大学という看板は元気なのだけれど、そこからのアウトカムズを受け取る産業界が下手ってしまっては元も子もない。勿論、その逆も同様である。要は共に元気で無ければならないということだ。片っぽだけが良ければと言う事では無いのだ。ただ、思うところはある。大学は今のままで良いのだろうかという疑問は常に持ち続けなければならないのは間違いない。
我が国は材料開発が極めて強かったわけだが、博士の数が10倍も居る中国と力業で対決しても、これはもう太刀打ちできない。しかし、タコつぼ的研究現場、そして企業の有り様を見ていると、それを脱したら、今までの狭視野から広視野に切り替わり、世界にとっての価値を目掛けて分野横断的な研究チームができやすいのではないか?勿論、企業はそれなりに十分な資金を大学に投じるべきだ。従来のようにタダ取りは宜しくない。勿論、大学も企業のアウトカムズにきちんと寄与せねばならぬ。時代は変わっている。実感している。