四六のがま

那珂市のトカマク炉で「プラズマ」状態に漸く到達できたとの事。世界規模のイーターの補完装置だから臨界迄はもっていかないのだろうけれど、折角、とてつもなくお金を掛けているのだから、徹底的にデータ取りをして頂きたい。決して文殊のようなことにはなって欲しく無いし、国際熱核融合実験炉任せではなく、一気に臨界迄とかね、やって欲しいなというのが本音です。トリチウム、無限にあるしね。

核融合炉を強く意識したのはガマの油売り大学時代なんだけど、学内にガンマーテンというタンデムミラー型の核融合実験炉がつくられていて、それは今でも続いていらっしゃるわけですけど、妙に興味を持ったのはその命名。講義で立ち上げに関わられた先生から伺ったので、冗談かもしれないけれど「筑波さんの四六のガマ、4+6で10、だからガマ10、ガンマ―10」。一撃で覚えましたし、装置の見学もさせて頂き、大学の研究って凄いものだなと思った次第。

フライホイールを使った発電機も素晴らしく、実験する時は冷却用の液体窒素が一気に蒸発して、真冬だと建物の外にそれが放出されて真っ白になり、気温が上がるのを感じることが出来た。一体、どれだけのエネルギーを投入して、そして、それを超えるエネルギーが取り出せるのは何時の事なのだろう、ひょっとすると在校中に実現するのかな、などと暢気に夢を見ていた。それから40年以上も経過しているのだが、我が国で臨界に達成したという報告は未だに聴かれない。

エネルギーと食糧を時給出来て国家だと思う。世界とリンクしている状況でそこまで深刻になるなと言われそうだが、小生はそう考えている。水素をじゃぶじゃぶという事でも良いのだ。エネルギー源として無限の可能性があるのであれば、核融合は素晴らしいとも考えている。勿論、安全ということを考えれば地上に太陽を実現するなんて、余程の慎重さが必要なのは間違いない。極めて難しい学理と工学が技術となって日本を照らして欲しい。新奇に挑戦する人々に感謝である。夢を見せて頂き有難うございますと申し上げたい。