狭いぞ

ちょっと前まで知らなかったのですが、新年からの大河ドラマが源氏物語関係で、主人公が紫式部さんとのこと。突然、来年は滋賀県が話題になりますねと言われ「なんのことでしょう?」となってお話を伺ってみると、どうも大河ドラマが琵琶湖の端っこをかすめるらしい。小生的には石山寺が紫式部さんを売りにして、観光客を集めているのは知ってはいたが、大河ドラマで琵琶湖全域を席巻するとは思えない。思えないのだが、牧野富太郎先生と高知の関係で、宿は高いは飛行機は席が空いていないとか痛い目にあったので、ちょっと恐ろしい。

500万年くらい前には伊賀上野のあたりにあった琵琶湖が、地殻変動によってずんどこ西に向かっていって現在の位置にたどり着いたわけだ。その間、いろんな堆積物を積層させて今の肥沃な湖東の地が出来た。これは今も続いているわけだから、そのうち、滋賀県から琵琶湖は無くなっちゃうわけだけど、まぁ、その頃は人類そのものがどうなっているのやらだ。今の琵琶湖を見つめれば良いのだが、琵琶湖のお陰で、他県に無い面白さはある。簡単に反対側に行けないから、文化的なものがずっとローカルに保たれているわけだ。

朝鮮半島からの渡来人が出雲に知恵の場を作り、広域に貿易などをしていたわけだが、海面上昇に伴って、奈良のあたりが良かろうと、移動する際に、福井を回って琵琶湖の南端辺りに住みついた一族の末裔が、宮崎からの侵略者との交渉で三重に移ってお墓もあるわけだが、そんな人達が滋賀に残した、滋賀県最古の神社は既に跡地となっているが伝承されているのが面白い。これがローカルに保たれる面白さだ。

源氏物語なら京都の宇治だろう。道長さんの時代には瀬田から宇治まで堰等なかったわけで、舟で行き来できたわけだ。瀬田より北に観光客の群れがやってくるのは、道路の渋滞を知る身としては辟易だ。恐らく、新名神道路等は悲惨なことになるのだろう。あのすり鉢で逃げようがないエリアを題材にするとは何事だ。まぁ、手堅い人々だから、妙にはしゃぎたてることは無いのだろうが、土地の美味しいお酒などが買い漁られて無くなってしまうのは恐ろしい。そんな想いである。