買い手の給料が上がらないのだから、商材も値上げしてはならないという暗黙のルール。特に、当該地域においてはカイゼン・カンバンが正しいのであって、それ以外の攻め口を持ち合わせていない。だから、新奇(新規にあらず)事業創造なんて遥か彼方どころか、関係ない世界となるわけだ。工場の空きスペースで何かをしようとすると、川下企業殿から「何やってんだ」とお叱りを受ける。これでは挑戦など出来ようはずもない。
いや、出来るのだ。だって、あなた、社長さんでしょ?あなたがそんな気持ちで、社員さん達が何時までも付いてくると思っていたら大間違い。どんな組織もいっしょなんですけどね。一つ言えそうなことは、ゴールをしっかり示して上げる事では無いかな?もう廃業というのであれば、それは何月頃とかね。出来るだけ早急に情報共有をさせて頂くのが宜しい。それが出来ないと、皆、路頭に迷ってしまうわけだ。でも、何百人単位で辞めて行きましたと言うお話は聴くのだが、何人を新規雇用したというお話はトンと聞かない。
業界のルールなのだろうか?狭い世界だと、あの人があっちに行ったとか直ぐに伝わってくるのですけれど、工場を閉鎖して、その人達が次の職を得たというお話はなかなか聴かせて頂けない。ロボットに代替出来るお仕事だったという事なのだろうか?必要とされるスキルを身に着けていなかったという事なのだろうか。明日は我が身なのだが、この時代、昨日と同じ機能しかない人の行き先は無いと思った方が宜しい。しがみ付くのではなく、新奇な知識を身に着ける事に挑戦することだ。
新しく儲かる商売なんて誰も知らないし、ひょっとするとそんなものは無いのかもしれない。新聞によれば、海外富裕層向けのホテルが乱立しそうということだが、もう、国内の民は旅行すらままならないということか。そんなにまでして、商品を安くして、従業員を干上がらせることが大切な事か?お客さんに安く良いものを。それは間違ってはいないだろうが、系列企業を赤字にしてまでやることか?オワコン日本。何処に行くのか。