最近、全く乗っていない京都-名古屋間の新幹線である。冬場は関ケ原エリアの雪によって減速するエリアとして悪名高い。要するに、福井から入った日本海の湿った空気が、琵琶湖の北岸を通り伊吹山に衝突して雪を降らすわけだ。そこで雪が落ち切らないと名古屋まで吹き込んでくる。冬の名物であるが、今年は雨すら降っていない。そのせいで琵琶湖の水位が定常状態よりも70cmも低くなってしまった。あの水甕は時々渇水になるのだが、1994年に1m23cm下がったということで見に行ったのだが、浮御堂を支える足が完全に地上に出ていた姿を覚えている。
今のところそこまでには至っていないのだが、大阪に流れていく瀬田川の川の起点辺りにゲージがあって、そこに0と打ってしまったものだから、それが基準となってしまっている。近江八幡の水郷巡りは、琵琶湖に対してゲートを持っているものだから、それを琵琶湖の水面よりも高く維持して、遊覧を可能にしている。それとて、いつまでもつやらである。あの馬鹿馬鹿しい面積が70cm下がったということは、どれだけの水の体積が失われたということか。
自然現象だからどうしようもないのだが、天気予報でついつい、滋賀のあたりが気になってしまう。どんどんと水位が下がってしまうと、漁船が出せなくなって、名物の鮒寿司も佃煮も食べられなくなってしまう。それはとっても困る。琵琶湖の経済圏がおかしくなってしまう。佃煮製造所で拝見した、水揚げ直後のおさかなさん達に出逢えなくなってしまうのはとても寂しい。滋賀県民の健康を支えるカルシウム源が途絶えてしまう。
名古屋においても、あんまり雨が降らないなとは感じているわけですが、あの盆地の水たまりが干上がってくるとは恐ろしい。水位低下速度を落とすには、例の「水止めたろか」をやるしか無いわけで、それはまぁ、有り得ないでしょうし、京都への通水も止めるわけにはいかないでしょう。増水の水害も嫌だが、渇水も困る。何処まで下がり続けるのか。天のみぞ知るということなのだけれど、天然資源が心配だ。