NDA

企業さんとお話をさせて頂いて、直ぐに出てくるのがNDAのお話。それはそうでしょうとは思うんだけど、こっちのアイデアまで甲に帰属するとかね、得意技だね。こちらもそう簡単にはひっかからないし、そんなものははねつけるのだけれど、そもそも論なんだけどね、アイデアにチャレンジする気があるのかねと尋ねたい。

日本の凋落は企業が挑戦というか、基礎研究を全くしないことが原因なんだけど、アイデアだけ盗んでも、形にしようともしないわけで、それは知恵の死蔵以外の何物でもない。そんな死蔵されたアイデアが世の中にはたくさんあるのだろうなと、勿体ない限りである。大学教員の知財なんてのもその範疇だね。

昨日、プリウスの窓枠の防水性能が低くて、酷い場合にはドアが開いてしまうという凄いリコールが発表されたのだが、省部材は正しいのだけれど、素材そのものの性能を上げないと、少なくしたらそれだけ弱くなるのは明らかなんだけどね。固定枠なのか稼働部なのかは分からないけれど、稼働部であれば劣化は必ず生じるしね。これなどは負の方向性を持ったチャレンジだね。

アイデア泥棒は多い。思い出したくもないことも沢山あるわけだが、段々と警戒して口を閉ざすようになってきた。良かれと思っても、相手は泥棒と思わないといけない世の中らしい。ピラミッドの頂点だけが儲かる仕組みがずっと続いてきたわけだが、底辺の知恵と技術が霞めとられ続けてきて、それが承継されなくなり消えていく。カンコツが崇められる時代ではない。盗むのでは無く生み出しなさいよ。言いたいのはそこである。