脱占い

熱帯低気圧が発生した頃には、丁度、今日あたりが大雨の予測だったが、まぁ、占いレベルの段階においては脅かす方向がニュースとしては良かったということか、無事に移動出来て何よりである。国の研究予算建が前倒しになってきているので、その昔は最も自分の時間を獲得できたこの時期だが、密度高く公的な時間が襲ってくるわけだ。そんな時に暴風かもしれないと世界中の気象予測の競い合いのようなデータを見せつけられると、唯一の心の安寧を獲得できる新幹線移動中に不安の要素がやってくる。たまったものではない。

赤道付近の海水温が極めて高いということは、まぁ、当たり前なんだけど、日本近海の海水温がやや低いことは気休めにはなる。前線の活動は活発化するかもしれないが、そこにポンプの如く湿った空気を送り込む台風との相乗効果は、恐らくは真夏の頃の程では無かろう。この海水温が低くなっているというレベルが、どんどんと低下していくのだろうなと危惧している。日本近海の漁獲種を見るまでもないことだ。この春先に木曽方面に旅をしたが、4月中旬において中央アルプスの雪解けが激しく進み、木曽川が見たことの無い水位を呈していた。

近海の冷却は北海道の流氷を送ってくる冷却効果が大きいだろうが、ごく近海においては、山からの雪解け水の効果が大きいと、その昔の社会科科目の先生が仰っていたが、本当かどうかは定かではないが、まぁ、ミクロに見れば正しいのだろう。海水の量からすれば微々たるものだろうから影響は少ないだろうが、無いとは言えまい。入り組んだ入り江の環境にとっては大きなファクターだろう。世界中の氷河がどんどんと溶けていくと、その冷却効果が失われた時に、本当の温暖化と言うのがやってくるのだろう。

少雨で新潟地方の田んぼが干上がっているとか、様々な情報に触れるにつけ、何と言うか、100年の計で国家って手当てされているのかなと不安になる。児童手当がどうだとか言う前に、国家が国家として食糧をしっかりと確保できていますよということを約束できるような、土木から量子工学まで一気通貫で、学問レベルをエビデンスとして運営して頂きたいものだ。大声を挙げれば良いような、占いレベルの政治はもう終わりにして頂きたいものだ。