ギガキャスト

世に知られたレミングサイクルだが、限られた土地の企業群にも同じことが言えるのかなと、ふと思った次第。レミングが成長できる外部環境が整うと、産めよ増やせよでどんどこ増える。増えると捕食者がやってきて、それも増える。捕食者が増えるとレミングが自己増殖臨界点を割り込んで、今度はレミングが減っていく。すると捕食者も飢えて減り、他に移っていく。

メガキャスティグがあるならギガキャストということで、鋳込みとプレスの違いこそあれ、一体で大きなものを作ってしまおうという流れ。高速道路で運べない程の巨大機械を用いて、工程を減らし、コスト減を達成し、その分、コストを掛けるべきところに掛けて行くということなんだけど、右へ倣えで一気に進んでいく。自動車と言う「アメ」をぶら下げられて、もろ手を挙げて進んでいく。必要なプレーヤーは少なくて良いのに、無尽蔵に増えていく。

するとその巨大機器を造るお企業様もその関係方向に突っ走って、いずれ滅びるのだろうなと思ったりもするのだが、人類の浅はかさでレミングサイクルを辿るのだろうなと、眺めているわけですよ。SNSで拝見するだけだから真実かどうか分からないけれど、C国のEV墓場とかね、明らかに造り過ぎで売れないEVがどどどっと並んでいる。どれだけのエネルギーを無駄にしているのか?レミングサイクルのどの段階なのだろう?

型が大きく成れば型屋が儲かるだろう、それに関係する機械は高値で売れるだろうというストーリーを描きがちだが、100点以上の部品の溶接を取りやめ、部品作りも止めたコストが大型の型に全てが向けられるか?Noであろう。付き合えば付き合うだけ、骨身を削る競争に入っていくのだろう。自動車産業そのものがマスプロダクションかマスカスタマイゼーションの二極化に向かっている。マスプロで低価格・短納期をいつまでやり続けるのか。レミングの行方が気になる今日この頃である。