たびたびのZ世代考

Z世代っていろんなことが言われるのだけれど、そんな言い方をするのは老害であって、若者に付いていけない連中が、壁を作って自らを守ろうとした呼び方なのでしょうね。数はこの国では激減しているけれど、若者は常に出現していて「今年の新人は・・」なんて先輩諸氏が苦い顔をするのだ。電車の中で大声で、座席のあっちとこっちでしゃべっている若者に出会い、元気があってよろしいと思った次第なんだけどね。

小生ががきんちょの頃は、道路の舗装が始まって、銀座には路面電車が走っていた。それがトロリーバスになったなと思ったら、地下鉄が走り気が付けば路面電車が消えていた。鉄の塊みたいな自動車が、どんどんとスリムになって、テレビに色が付いて電子レンジが出来て、洗濯機に脱水機が付いてと、なんでもかんでも便利になっていった。それでもパソコンに普通に触れるようになったのは研究室の頃だけどね。そんな進化の過程を全く見ていない人達ですよ、Z世代って。

先日、隣のK先生に「給料ためて買いたいものがあるか?」と聞いたら「ありません」と即答された。そうなのだ。Z世代諸氏の時代においては、社会は断捨離の対象であって、何かを欲する世の中ではないのだ。携帯電話も適度に進化を続け、SNSの仮想空間で大概のことは出来てしまう。ただ、変わっていないのは人間ということであり、病気には勝てないところは同じである。

すると、Z世代向けビジネスはヘルスケアかというと、そうでもない。身の回りを見渡して見て欲しいのだが、健康オタクはとことん健康になって、無頓着な人はどんどんと病気になっていく。健康格差ははなはだしい。小生から見るともやしのナムルのような身体で、歩行速度はカタツムリ並みなのだが、酸素を吸って二酸化炭素を出すところは同じである。Z世代向け商売って、一体何なのだろうと、起業者を応援する身としてははなはだ怪しくなってくる。老害ということか、去るのみである。