街のインフラ

某駅のエスカレーターが故障して久しい。下り方向だからか、修理される気配が全くない。SDGsですとでも言いたげな雰囲気で、カバーがずっと掛かっている。部品が無いのか、修理業者が故障まみれのエスカレーターを設置したせいで、修理が追い付かないのか。真相は闇の中なのだが「修理中」という、ちっとも「中」ではない状況に、この国の現状を見るようで胸が痛い。

ふと、能登半島の惨劇を想う。特に水道系のインフラ復旧が滞っているという。余震が頻発し、土壌の安定を最優先しなければならないわけだが、進捗が妙に遅い。ひょっとすると国は、再び大地震がどこかで発生するのを知っていて、能登半島の復旧に回す部品などを備蓄して、より大都市圏の災害復旧に備えているのではと勘ぐってしまう。都市部にあって、かなりの利用者が活用する機器が延々と「修理中」とさらされていると、この都市部で東南海地震が近々やってくるのかななどと思ってしまう。

建物においても、配線状況を定期的に調べることが義務化されているが、まぁ、人工物で、特に、ゴムなどの生ものは熱や水分等、環境による劣化が激しいわけで、定期検診は必須である。公共インフラにおいても同様に点検が成されているとは思うのだが、あるいは、自動で劣化診断などが行われるようになっているとは思うのだが、どうも、壊れてしまってからの後手後手の対応のように感じる。

コマツさんのコムトラックス戦略は有名だが、同様の考え方が他の企業や公共に広がっていかないのは一体どういうわけであろうか。今、総裁選挙などが成されているわけだが、その目的が税金を吸い上げることだけになっていて、税金を生み出す人々の安全や安心などには還元しないと思っているのか。税金を無駄なくダブりなく使って、無駄を無くす。当たり前なのだが、そうならない国である。あきれる。