ものづくり

ものづくりに関してなんだけど、特にこの東海地域は自動車産業が盛んだったこともあり、敢えて過去形にしてみたが、工作機械の受注がどうなっているか追跡していたりする。そんな暇があるのだなと思われるでしょうけれど、職制柄、地域ものづくり系企業様の元気をお伺いしていることが癖になってしまっている。昨年の7月期に比べ、今年度の7月期は内需で10%程度、外需は17%程度伸びている。内需が減少していることは喜ばしい事では無い。

ただ、工作機械見ているだけで良いのかと言うとそうではない。工作機械って要は削ったりする機械なので、プレス機械は別枠だったりする。それを見ると前年同月比で18%減ということだから、金属のものづくりに関する景気は下がっているのかなと判断せざるを得ない。先日、刈谷市内の某社に営業にお出かけさせて頂いたのだが、受けた感触として「元気ないな」というところだ。

おっきなお会社だけを見ると「高水準で推移」なぁんてお言葉を賜るのだけれど、脱プラスチックを掲げながらミネラルキャストとかね、鉱物を樹脂で固めて素形材としていくことで、CO2削減とか仰るのだけれど、それって本当に正しい方向なのかなと、頸動脈にマイクロプラスチックが蓄積して、突然死するなどという記事を拝見していると、何が何でもCO2削減という方向が、本当に正しいのか?と問いかけたくなる。もっとも、強烈な台風で社会がマヒしていることをみると、がむしゃらにならないといけないのかなとは思うけどね。

社会の中で何処にどんな素材が使われて、どんな廃棄物として出てくるのか。ものづくりの社会アーキテクチャというか、全体俯瞰して議論されているのを見たことが無い。自動車というカテゴリだけを見るとかなり議論は進んできているのだが、そこを離れると「なんじゃいな?」ということになってしまう。樹脂繊維を選択したら海にどんどこプラスチックが流れ出すとかね。文殊様のお知恵なんて人が生み出せるものではないが、経済と生命を天秤に乗せ続ける限り、滅びる方向に行くんでしょうね、人類は。