素直な喜びと驚きなのだが、高等学校生が進路として大学を選択するとき、その基準の筆頭が「学びたい内容の授業があるから」というアンケート結果。喜びは勿論、学ぶために選んで頂ける「可能性がある」ということ。驚きは「就職が良いとか卒業が簡単」みたいな、なんというか、現場人間からすると二次的価値が選択するための筆頭にこないことだ。どうせ政治は変わらないと、投票行動に移らない大学生を見ていると、自らこうありたいという願望が無いのではないかと思ってしまっていた。
もっとも、志望の第二位以下は就職に強いとか資格が取れるとか、まぁ、大学卒業後のキャリアパスに関してだから、大学と言う場所を学問で満喫と言うよりも、就職予備校と言う意識が高いことも見て取れる。勿論、学生さんたちの自己都合だから否定などするはずもないのだが、これだけ世界が動いている時に、高校生の時に描いた5年先の社会情勢ってそのまんまかな?と気を付けなさいよと老婆心が出る。
もう一点気になるのが、何時、その大学を選びましたか、気になりましたか?ということなんだけど、ピークが高校1年生の4~6月なんだよね。勿論、3年生の4~6月というのももう一つのピークになるのだけれど、決定するのが1年生の入学直後というのも、これまた素直な喜びである。将来を描いているからこその気になる大学と言うことなのだろうと、勝手に信じたい。
有名だからとかブランドがあるからという理由も、親が薦めるからという理由もあってよい。奨学金がもらえるからという経済的理由も当然である。そうなのだが、若者が「学びたいことを意識の中に置いている」という事実には鼓舞された。嬉しい限りである。