切羽詰まる。切った羽が詰まる。凄い表現である。刀の鍔を抑える金具のことだが、それが詰まると刀が抜けなくなって相手に切られてしまう状態だ。重要なことは常に準備をし、切羽詰まらないように行動しなければならないということ。なんだか、切羽詰まったななどと安直に言うということは、まだまだお仕事が足りないと言うことだ。切羽詰まると安直に使ってしまうが、実はその状況を解っていないのだ。だからきっと切羽詰まっていない。
崖っぷちはかなり知っている。実際に1000mの落差を目の前にしたこともある。崖っぷちだ。ただ、これもまた縁までは行ったがその先に一歩踏み出したことはない。だから崖っぷちという単語の意味も恐らく知らない。谷底は知っているが崖っぷちなどの高みは知らない。そんなもんだ。
もうだめです、限界ですと言う言葉もしょっちゅう聞くし小生も使う。使うが、もう駄目というかあちらの世界に出掛けたことは跳ねられた時くらいであって、お仕事的にはあちらにお出かけをしたことはない。きっと誰もがそうだ。あっちに行って帰ってきた人間はそうそう出会ったことがない。だから大丈夫だ。
経験を積んだ人間が、経験の内人間に威張り散らす。これこそあっちの世界の出来事だ。巧言令色少なき仁の民は、この地において不要である。こけても前向きに立ち上がり、その場で泣き叫んで良い。それで良いのだ。でも、泣きやんだら一歩進が良い。それが新しい道だ。行くが良い。道は無くても夢があれば良い。そんなもんだ。だから切羽詰まらなくて良い。そんなもんだ。