研究力が落ちたからなんとかせよ、若手が会議に出る時間を減らせ。閣議で言いたいことを言う。一方でゼロックスは1万人のエンジニアを削減する。5年の任期付きで所属をどんどんかえれば視野が広がって良い研究が出来るようになるとかなんだとか。大学を減らせとか様々な声が聞こえてきますが、はてさてこの国何処に行くんでしょう。
昔は良かったと叫び続けるのはいい加減にやめた方が良い。日本が新興国だった頃、現在の新興国の方々が日本に勉強に来ていた。その方々が爆発的に勉強して、日本の機能が薄まったということだ。十分の一の寄与が千分の一の寄与になったということだ。力が急激に弱まったというが、30年前に企業が「大学は余計なことを教えないで良い、企業が教えるから」とふんぞり返った勢いは何処に行った?
都合が悪くなるとその責任を他に転嫁する癖が日本にはある。国立大学を削減して私立だけにしろ、国には金が無いんだと言いながら、研究力が落ちているからなんとかしろとか、様々な圧力で研究者を苦しめる。腰を据えて研究したくなる奴なんか居なくなるって。当たり前の話だ。
企業の中とてそうだろう。イノベーションを起こせなんて簡単に言ってチームを作って新規事業を起こせなんて、魔法使いでは無いのだ。イノベーション難民がどれだけ社会に居るのだろう。ただ、目の前で動いてる3Dプリンタなどをみていると、何かやっている内にアイデアが生まれるかもしれないと思う。そんな環境を0歳児に与えるのが良い。30年後に何か変わるかもしれない。教育とはそいういうものだ。教育より尊いものは無い。嘉納治五郎初高等師範学校校長が仰っている。その通りだ。