入学式

遠い遠い、遥かに遠い昔の物語だ。筑波大学と言うと「筑紫?九州の私立大学?」と親戚一同に蔑まれた時代だ。あの時は晴れていた。間違いなく晴れていた。国を捨て親から離れ、結果、出たまんまの人生であるのだが、悔やまれることは度々生じたが、やり直そうなんてことは一度も思ったことは無い。何故なら人生、やり直しなんて効かないしね。前に行くだけだ。

今日は入学式。入学式がやってくるたびに思い出す。宿舎から延々と続く道を歩き、全員を収容できるホールにて行われた入学式。まぁ、贅沢な施設ですな。孤立無援だったのだけれど、6人のシェア生活は、生き方の原点になっている。

いろんな国の学生が居て、北欧の彼は桜は白くて面白くない、隣のピンクの花は国の花の色で嬉しいと言っていたが、それは八重桜って、やっぱり桜なんだけどねと全く違う形なのに同じ桜と言ってしまう日本人はおかしいと、今思えばそんなことで熱くなれた青春だったのだなと苦笑いだ。

人間50年と思っていたら、気が付いたらそれを突破している。今が春と思えば良い。春夏秋冬があるとしても、春と思えば残りがあるし、冬かもしれないけどきっと春が来る。一所懸命に頑張れば何かおこる。足を引っ張る奴は何処にでもいる。でも、自分の内側に創り込んだものは誰も盗めない。それが青春だとすれば、入学式はその始まりだ。頑張ってください。