適材適所をAIが判断する。海外で先行しているやり方がいよいよ日本に入ってくる。これが進むと、生まれてから高校生くらいの嗜好で仕事が決められ、学ぶべき内容が支持され、行くべき大学が決められる。入試もなくなり便利な世の中の気もするが、突発的発想などは排除される。いや、その突発的発想能力までもがAIによって判定されるのかもしれない。
生産現場で求められるのは正に生産性であって、時間当たりにどれだけの「お金」を企業にもたらすのかが評価指標である。それが1日当たりの評価になるのか、一分なのか、一か月なのかは企業次第だ。某企業で伺ったことがあるのだが、一週間に1日でも爆発的に業務に打ち込む姿を見て、それが面白くて雇用しているとのことなのだが、1日当たりの生産量がゼロという日が続いて、5日間で見ると10日分働いているのだそうだ。
こんな人を雇用したいという場合と、そいつのお陰で他に妙な影響を与えるということを気にする企業と、それは分かれるであろう。AIならどんな判定をするのだろうか?上司の立場を代弁してくれることをAIに求めてしまうのだろうか。
組織は人によって育まれてきた。それがAIによって支配・指導されるようになるのか?AI指標で人の価値が決められる未来を手塚治虫先生は漫画を通して予言していた。大略、ろくな結果は生まないよという落ちであったが、その未来に向かって動き始めている気がする。世界規模の「難」の中にあっては国のリーダーが強いリーダーシップを発揮しなければならない。難しいからこそAIではなく、人なのではなかろうか?そう考える。