火は激しいほど早く消える。じっくりとじわじわ燃え続ける火は、本当に強い。心の火もそんなものではなかろうか。弱いけどやっぱりあっという間に消えるというのが日本人の特性なのかもしれないけどね。ついこの間、首相が変わったばっかりなんだけど、もう、なんだか影が薄いなと思ったりしてね。まぁ、何にも変わりそうもないのでということなのかも?変えていくのは若者でなければならないんだけど、この国、老人の干渉力が強いからね。干渉を跳ね返すにはある程度の数が出てこないとね。
曽我蕭白さんの展覧会に行ってきましたよ。凄い人が出てくる時って重なるもんですね。芸術に関してはパトロンがいっぱい居る時代と言う事なんだと思うのですが、それでも才能が世に無いと出てくることそのものが不可能ですからね。見事なものでしたよ。心の疲労を癒してくれるというか、本物のパワーは何物にも代えがたいですよ。やっぱり本物を見続けないとだめですね。本物は続く。それがじっくりじわじわ燃え続けるということなんだと思う。そして本物は競い合い、影響しあって高みに上っていく。
夏目漱石と森鴎外という巨星が出会っているとかね、おんなじ家に住んだとかね、もう信じられないですよ。強烈な個性が世に出てくるってそんなことなのかもしれない。出方もありますよね。なんか大人が若者を承認するみたいな現状は醜い世界ではなかろうか。もう、ばんばんと若者がじわじわと燃え続け、気が付いたらそこら中が煙吹いているとかね。古いんですよ、環境が。起業しなさいって言っておきながら、それをもぐら叩きするどころか、認識しようともしないのが日本かな。
久し振りに芸術に触れて、感じたんですよ、本物力を。本物になったら、ちゃんと世に出られる。物凄く素晴らしいと感じたんですよ。ぐっと握り拳作っちゃいましたよ。言い訳なんか要らなくて、努力を尊敬するというかね。見せかけでは無くて本物でないと駄目なんだけどね。本物力。二世、三世じゃなくて、一世のパワーと言うか、そんなのを見たいですよ。師匠が居てもそれを超えるとかではなくて、それに個性を加えて第二創業的に広がっていく。派手ではないが確実な力をもって。生きている間に見たいものだ。そんな穏やかだけど確実な火を。