全国旅行支援

日本も漸く、コロナ禍に対して自己責任の国になったのかどうかは分からないけれど、全国旅行支援という、まぁ、その昔のGoToの亡霊と言うか、当時、話題になった、政治家の方々と旅行業者との関係性を何が何でも高めようという、まぁ、選挙対策と言うか票田を豊かにしようというか、政治家の権力と言うものは凄いパワーだなと実感するわけです。平日に4割引きの旅行に行ける余裕のある方々は、統計によれば多くが投票する世代の皆さんですよね。良くできたお話だなと思うわけです。

世界を見渡せば、観光だけに力を入れて、破産したローマのような国が散見されるわけで、この国もそっちに向かって突き進んでいるのかと思うとがっかりする。学ぶことを止めた民の進むべき方向は決まっている。レミングの集団自殺のごとくである。旅行が悪いわけではない。いや、積極的に旅はするべきだ。しかし、それは、自らのサラリーで旅をするから経験になるのであって、必死に頑張っても旅すらできない労働の有り様を誤魔化す政治に加担することではない。

自らの歩みを振り返って、何と言うか、どこをどう歩いてきたかといえば、結局のところ、お爺様が語っていらっしゃったご先祖様の歩みの地を巡っていたのだなと思う。そこに国家の支援を頂きたいとか全く思わないしね。いや、税金で遊び惚けて税金と言ってもおかしくない年金から出てきた年金と、更に次の投票もよろしくねと言う税金の使い方としての全国旅行支援で平日旅を楽しめる方々に税金が投じられることを納得しないといけない国なのかなと、まぁ、がっかりするわけだな。

Z世代の諸君は、全国旅行支援の仕組みを上手に使えるのだろう。小生においてはどうやったら支援を頂けるのかすらわからない。分かってしまったら税金が垂れ流されてしまうので、それは政治家としては困るのだろう。休暇を取得するという概念すらなく、30年以上勤務してきたわけで、最近は5日休まないと罰金だなんてことを言ってくるわけだが、休み方すら教えて頂けなかった世代がまもなくリタイアで、バブル景気の経験者がのうのうと旅をして、バブルを知ってはいるけど恩恵ゼロの人間が血を吐いて働いている。そろそろこの絵柄は終わって良いのではないかな?そう思う。