40%の消失に思う

コロナ禍でここ3年程で生活様式がかなり変わって、企業の業績も左右されたわけだが、その騒動が一段落したなと思ったら、ちょっと前まで活況だった半導体業界などは急激に売り上げを下げてしまう。便利なAIの登場で、それをどのように活用出来るかという提案と共に、新規のデバイスが提案されるまで、一息ついた状態なのかもしれない。SDGsだカーボンニュートラルだなどと新しい商材が生まれるかと思っているのだが、そう簡単には出てくることは無かろう。

中央省庁的にはカーボンネガティブを強く打ち出し始めている一方で、石炭にアンモニアを混ぜで少しでもCO2を削減しようという、やっぱり思い切った政治的決断は成せない国だ。小生は今こそ、じゃんじゃかと新しいビジネスモデルが出てくることを期待するのだが、物欲無く、ゲームですら難しい事は嫌という状況では、とても新規のビジネスに挑戦するということは無いのだろう。GDPの上昇分が赤字国債の分だけの国らしい。

国連が2022年7月に発表した世界人口推計によれば、2050年の世界人口は約97億人と、2021年よりも約18億人増加する見通しとのこと。2050年までに農業生産量を現在より60%も増やす必要があるとのことだ。外貨を持っていなければ食糧など買い付けできず、ものは作れないし食べ物も無い国まっしぐらだ。最近、自然共生経済に凝っていて、野菜などの植物系食物が、その生育家庭で40%も病害虫によって失われていることを知り、その量の多さに驚かされた。農薬研究者が「私は救世主だ」と仰るわけだ。

農薬を使って駆除が進むが、抵抗性遺伝子を獲得して、数世代で農薬が利かなくなるとの事。DNA組み替え作物は嫌だと言って毛嫌いする日本だが、自然界の昆虫類のDNAを積極変化させているのだなと、無意識の活動に恐ろしさを感じる。ふと、ガマの油売り大学時代に、アパートで孤独死して数日たって発見されて、腐敗していなかったという事件を思い出した。既に人間はケミカルによって激しく変化しているのだなと。ホモサピエンスでは無い人類に変化していっているということか。何処かで思い切る。決断をする。そんな日は案外近いのかもしれない。そう思う。