予測

自然は無慈悲であり、その行いに何人も苦言を言えない。これは地球と言う生きた星に住まわせて頂いている以上、受け止めるしかない事実である。耐震・免振いろいろ手段はあるのだろうが、地面そのものまで手を加えていくことには限界があるだろう。数十年、数百年、千年単位で発生してくる大きな地震だが、必ず発生するとなっていても百年くらい平気でずれるのが地球の気まぐれである。まだまだ地球近くの歪データから、ここに地震が発生しますよというレベルの予測が出来る程には至って居ない。

第4世代に入った地球シミュレータだが、初代のsim1の報告を拝見すると、西暦2000年からの平均気温1.7℃上昇しているという予測は見事に推測出来ていることに感動した。これは過去の外挿では無く、地球と宇宙との関係性や、地球の大気の流れ、海洋の有り様等々の物理法則から温暖化ガスを出し続けるとこうなるよという、正に、計算機科学の極みというところなのだが、第4世代に入って能力が約20倍程度に進化しているということだから、現状からの再計算もして、それを公開して頂きたいものだと思っている。

どうも、それらの純粋科学を政治家諸氏が都合よく公開を阻んでいるような気がしてならない。sim1だって今、検索しても見つからないものね。そんな日本において、ASTEM教育だのなんだの言ったとしても、必死に学んで苦悩して、博士とっても二束三文の状態では、科学産業で飯を食おうという酔狂な若者は育たないわな。人は空気だけでは生きられないのだ。

地球規模で物理法則を当てはめられるレベルなのだが、地球のコアの回転とか、全く分かっていないですからね。そうなってくると、計算機予測など何の役にも立たないのだろう。全く予測がつかない地下の変動なのだが、見える部分の地殻変動の観測は地道に進んでいるわけで、いずれ、地震が来るから覚悟しなさいと言う予報は出来るのかもしれない。でもその時に、だったらどうすれば生き延びて、再び元気にお仕事が出来るのかという事に関しては経済活動だから、国が元気でなければならない。結局はそこなんだよね。為替で金が増えた様に見せかけて、ギリシャを目指すのはもう止めませんかということだ。