値上げ

じわじわといろんなものが値上がり続けているので、またかと思うだけなのだが、10月に入って、届け出が出されている品目だけで2911品の希望小売価格が上昇するとの事。今年の4月期では2897品目だったということで、それよりも多くの品目が値上がりした勘定になる。夏前から叫ばれていたカカオ豆の収穫量が激減したことで、それを出発原料とする商材は軒並み単科が上がる。そんなにバクバクと食するものでは無いのだが、チョコレートの類が幻に成る日も遠く無いのかもしれない。

東南海地震が来る来る騒動のお陰で、市場から消えたお米なのだが、11月以降に成ると、パックご飯も落ち着いてくるというお話だ。こればっかりはその時になってみないと分からない。災害は忘れない内にやってくるというのが世界の相場になってきたので、台風の本格シーズンが明けたと言っても、まだまだ強烈にやってきそうな大嵐である。油断は禁物で、キャンプ用品などのチェックを怠らないようにしなければと思っている。

猛暑の夏の影響で、マーケットにおける野菜の価格が落ちてこないなと実感している。勿論、人件費、輸送費の高騰も関係しているのだが、世界中で猛暑と災害で、食糧の確保が相当に困難になっているのではと危惧している。肥料や飼料を含めると、食糧自給率が10%くらいしか無いこの国において、地球規模での俯瞰力が無ければ生きていけないのは当然の事。インバウンドだなどと、比較貨幣価値が高い人達に、自国民が食せない価格でサービスをして儲けていらっしゃる業界の皆様は、コロナ禍での赤字を取り戻そうということなのだろうけれど、飢えた国民の目は恐ろしいことを忘れてはならない。

先日、マーケットで「曲がりもの」としてパッケージされている胡瓜を購入した。3割程低価格に設定されているのだが、農家諸氏にしてみれば、重さが変わるわけでは無く、輸送労力や箱詰めの大変さを考えると、安売りする必要など何も無いと感じるのだ。成長までにどれだけの水分を確保されたのか、この夏の雨不足を思うと申し訳なくなってくる。値上げの分、サラリーが上がるわけでは無いから、何かを削らねばならぬ。この国では命を削らないといけないのかもしれない。そんな気がする。