退陣の時は

上に立つ者が下の者に向かって丸投げは宜しくない。丸投げされた者に到達するべきゴールが与えられない場合はなおさらだ。ゴール無き戦いは無限軌道を走り続けるモルモットに似ている。いずれ疲れ果て、朽ち果てる。そうなると上の者は、別の者を投入して、同じことを繰り返す。ヒエラルキー絶対社会ではそれが当たり前のように繰り返される。いつしか組織もマヒして、それが当たり前と疑うことをしない。

お偉いさんは自らの点数を下げる下の者を許さない。上の者に対してでさえ、デマ、嘘でなんとか蹴落とそうとする。何と醜いことか。そんなことをすればするほど、自らのいやらしさが伝播していくことが解らない。「あの人はこのように最低である」とまことしやかに伝達して頂く方がいらっしゃるが、そんなことは気にしないのだ。そもそも貴方が足を引っ張って陰口を言う前から、呆れて知らんぷりを始めているのだ。告げ口は知らんぷり対象者を増やすだけだ。

組織の中に巨大な年齢差があるのは宜しくない。それを感じる前に、退陣するのが最も良いのだが、うかつにもそれを失した場合には、速やかに準備を行い、そして消え去るのが宜しい。それが丸投げが発生しない組織づくりの所要兼かもしれない。何を何故バトンに託すのか、託された側はたまったものでは無いのだが、それは小生とて同じこと。スパッと見事に消えるのが宜しい。準備が出来たら即座に消える。必須である。

他人の思考を分解し観測できなくなったら、人間を辞めるのが良い。ただ投げるだけとか、AIに頼ってみようとか、それは大いなる訓練ではあるが、AIを超える発想力の若者が存在することを認められない醜い者は、既にAIによって駆逐されている職能人であることを理解せねばならぬ。自らは何ゆえに存在しているのか。哲学の最初の一コマであろう。一歩引いて瞬間先の自らを眺めてみると良い。今と全く変わっていないのであれば、君はもう引退だ。よく頑張った。おめでとう。